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令和6年(2024年)能登半島地震の支援・応援をテーマとしたメタバースを制作しました

令和6年(2024年)能登半島地震の支援・応援をテーマとしたメタバースを制作しました

1月18日に、ICA Japan様が主導のもと、インドで開催される「Japan EXPO」に先立ち、石川県・能登地域の事業者を応援し、その魅力を広くPRすることを目的とした次世代の新しい試みとして制作したメタバースを公開ました。

ワールド内では、フォトグラファー福長 尚子さんのギャラリーと、石川県の事業者による出展ブースをご覧いただくことができます。

メタバース制作の背景

今回は、国連経済社会理事会(ECOSOC)の協議資格を有し、貧困削減、自然環境保護、女性と子どものエンパワーメントなどに取り組み、35か国以上のネットワークを持つNPO、ICAインターナショナルの日本支部ICA Japan様とのお取り組みです。

2025年2月20日から23日にインド・ニューデリーで、日本の伝統文化や技術をインドに広め、両国の交流を深めることを目的とした大規模な展示会「Japan EXPO India」が開催されるにあたり、出展される石川・能登半島の事業者様の支援・応援にメタバースを活用できないか。というご相談がキッカケとなります。

メタバースは、従来のHPなどとは異なり情報を3Dで立体的に表現できるだけでなく、よりインタラクティブな体験を通してユーザーに訴求したり、交流をするきっかけづくりをすることができます。

こうした特性を活かしたメタバースにするべく制作させていただくことになりました。

メタバースワールド制作にあたり意識した4つの事

ICA Japan 石川・能登半島復興応援プロジェクトメタバース

ワールド全体は、現実世界の体験に近くし、なじみのあるデパートなどの商業施設などで開催される展示会やイベント会場をモチーフに構成しました。

とは言っても、メタバースはアバターを操作して体験するので、生身の体の様に思うように操作ができないことがあります。

そこで、今回のワールドは、以下3つのことを特に意識して制作をしました。

1)アクセス・体験しやすいプラットフォームの選定

今回のメタバースの対象者はコアなVRユーザーではなく、メタバースにあまり触れたことはないものの、令和6年(2024年)能登半島地震の支援・応援に関心のある方としました。

その為、アクセスするためにHMDのようなデバイスやPCスペック、一定の知識、登録などの手間がかからず即座にアクセスができるブラウザ型メタバースとして株式会社HIKKY様のVket Cloudを選定しました。

3Dを読み込む特性上、多少のスペックは必要ですが、PC・タブレット・スマホいずれからもブラウザから簡単にアクセスができるのが特徴の一つとして挙げられます。

また、3D酔いしにくいことも考慮すると、VRよりも体験は劣ってしまうものの、情報を伝えるというテーマに対し、3Dに普段触れていないユーザーの方にも使いやすく、離脱されにくいこともメリットとしてあると考えています。

2)シンプルで分かりやすい動線とレイアウト

メタバースを初めて触る方から多くいただくご質問が「操作が分からない」ということです。この操作は大きく分けて、「移動などの操作」と「アクセスしてから何をしたらよいかが分からない」の2つなので、以下のことを意識して作りました。

  • ローディング画面で事前に操作方法が分かる画像を提示し、スタートポイントにも操作案内を掲載して実際に操作する前に分かるようにする。
  • 一方通行にし、順路に沿って進むだけにする。
  • 実際の会場の様に「順路」や「エリアマップ」を適時設置し、どこに向かって進み、そこには何があるのかを分かるようにする

特に今回はターゲット層が幅広い為、スマホなどアクセスできる環境はあるが「知らない」「分からない」を前提とし、可能な限り視覚的な情報でなんとなくでも分かるようにすることを意識しました。

実際にアクセスしてくださった方からは、「これまではよく分からなくてすぐ離脱していただが、とても分かりやすくて最後まで回ることができた。」といった嬉しいお声をいただきました。

3)取り扱うテーマに対し、暗くしすぎない

ICA Japan 石川・能登半島復興応援プロジェクトメタバース

一番悩んだのが、「取り扱うテーマに対し、どのようにして訴求するか」でした。
最初は、被災・復興の様子を再現して体験できるワールドも考えたのですが、

  • 被災された方やその関係者に対して悲しみやトラウマをえぐる行為にならないか。また、メタバース体験者の気持ちが落ち込まないかということ。
  • そしてなにより「復興」という未来は明るいものになってほしいし、それにみな向かっているのだ。
  • 将来的に広く海外の方にも見てもらい、知ってもらいたい。

ということを考え、復興という明るい未来実現に向けた応援に貢献できる展示会をコンセプトとし、「様々な始まりを意味する春」と「日本を象徴する意味」で桜を建物の周りに配置し、建物内も落ち着いた雰囲気にすることとしました。

4)隠れフォトスポットの設置

最後に、隠れフォトスポットです。メタバースも現実世界と同じく「写真映え」するワールドやスポットが人気です。

とは言え、テーマ的にフォトスポットを設けると全体のバランスが崩れてしまうと考え、あえてユーザーが特定の位置からアングルを変えることで桜越しに映るように配置をしてみました。

これは、扱うテーマは重く痛ましいものだけど、みんな応援しているし、必ず復興する。また花が咲くように。という個人的な願いも込めて「外=未来」「中=現在」とし、それぞれの位置からの見え方を変えるようにしてきました。

Japan EXPO Sydney報告会でのお披露目の様子

メタバースは1/18に開催された「Japan EXPO Sydney報告会 / Japan EXPO India決起会」にて本件の発起人であるICA Japanの理事長である鈴木 澄子さんにご紹介いただきお披露目となりました。

会場内ではこの取り組みに関心を示してくださる方が多く、メタバース内に展示されている出展者の方ともお話をする機会に恵まれました。

本メタバース今後の展望について

今後は2月にインドはニューデリーで開催される「Japan EXPO」出展時も活用していただけるように英語対応やレイアウトの調整、よりインタラクティブな体験を通して訴求ができるようにブラッシュアップをしてゆきたいと考えています。

最後に。株式会社矢野経済研究所の調査結果によると、日本国内におけるメタバースの市場成長は23年度で1,863億円、24年度は見込みが2,750億円、そして25年度は見込みが4,097億円と、右肩上がりの成長を見せていますが、まだ活用事例が限定的で一般ユーザーの多くはその実態を分かっていません。

メタバースにすればなんでも良いとは思いませんが、活用することで現実世界では実現が難しいことが可能になるケースが多々あります。

これからも様々な取り組みを通じて地域や国境すらもまたいだ”人と人・商品・地域を繋ぐ現実世界では実現不可能な新しい体験環境”の提供に貢献できるよう活動してゆきたいと思います。

ICA Japan 石川・能登半島復興応援プロジェクト アクセスはこちら

ICA Japan 石川・能登半島復興応援プロジェクトメタバースお披露目の様子

PC・タブレット・スマホいずれからもブラウザから会員登録不要でアクセスができます。またメタバースを通した支援申し込みもできますので、ぜひご検討いただければと思います。

\最後にお知らせです!/

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